2冊目 西岡壱誠著:「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる東大作文③
6/20 西岡壱誠著:「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる東大作文③
文章の読みやすさは論理で決まる。
論理が一貫していなければ、読む側に書き手の意図は伝わらない。
しかも、書き手が論理的に書いているつもりでも、読み手が理解できない文章になっていると言うことは珍しくない。
では「確実」に論理的な文章を作るにはどうすれば良いのか。
論理的な文を書くために必要なのは次に紹介する3つの型だ。
論理的な文章を書くための3つの型
1 「同格型」…自分の主張を違う言葉で言い換えながら提示していく型
最もポピュラーで、使いやすい型。
ex)(主張)トマトはすごい食べ物だ。
(理由)安い上に、多くの食べ物と合わせて調理できる。
(具体例)イタリアで食事をしたら、トマトを目にしない日はない。
(説明)それだけ簡単に手に入り、かつ愛されていると言うことだ。
(主張)トマトはすごい食べ物だ。
2 「因果型」…「原因」と「結果」の関係が文中に作られている型
主にレポートや議論の分かれる内容や説明文に使われる。
ex)(事実)トマト料理はとても多くの種類があります。
(問題提起)どうしてトマト料理が多いのでしょう?
(説明)実はトマトは、安価で料理に合わせやすく、栄養も豊富なんです。
(具体例)イタリア料理を見ればわかるように、どんな調理法や食材にも合いますし、トマトに含まれる栄養素は体に様々な良い影響を及ぼしてくれます。
(主張)だからトマト料理は多くの地域で作られ、食べられているのです。
3 「対比型」…2つの意見を比較しながら自分の主張に帰結させる時に使う型
主張を疑っている人を説得する際などに使う
ex)(対比的事実)疲れた時に、ポテトチップスとチョコレート、どちらを食べるのが良いでしょう。
(説明A)ポテチはカロリーが多く、夜に食べると肥満の原因になったりします。
(説明B)逆にチョコはポテチほどカロリーが高くないですし、糖分が疲れた脳を癒してくれます。
(主張)疲れた時は、チョコレートを食べる方が良いです。
この「同格」「因果」「対比」の3つの型は論理的な文章を書く際の王道とも言えるパターンだが、これらをどうやって使い分ければ良いのか?
3つの型は相手の立ち位置によって使い分ける
1 「同格型」…主張と距離がない相手に使う
→提案するイメージ
2 「因果型」…主張と距離がある相手に使う
→導くイメージ
3 「対比型」…主張に対立している、疑いを持っている相手に使う
→説得するイメージ
こうして型が選べれば、相手に伝える道筋がたつ、あとは論理を繋げていけば、論理的な文章が作れる。
主張と読み手の「距離」がわかれば、文章の構造は1つに決まる。